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バックオフィス立ち上げに伴う基礎ツール(コミュニケーション編)

2023 年 07 月 16 日 | 

エンライコンサルティング合同会社では、様々なご縁により複数の会社のバックオフィスの立ち上げや再構築に関わってきました。

バックオフィス業務の流れを「資料の回収」・「記録」・「活用」の3つに分けたときに最適化の観点でシステムをオペレーションに組み込むことが必要です。

しかし会社が一定の規模になってしまうと、既に導入済みのシステムからの移管や運用方法や価格など、システムとオペレーションの最適化を行うことへの様々なハードルが生じてきます。

過去の例だと、Slackの無料プランを活用したまま100人単位のゲストをマルチチャンネルに招待してしまっていたことで、有料プランに乗り換えるためには大きな運用の変更が必要となり、非常に苦労した覚えがあります。

そのため出来るだけ早いタイミングで、全体の設計を固めて利用するツール・プラン・運用を決めることが、将来へのオペレーション負債を減らすために重要になるのです。

まだ事業の将来の姿が定まらないような場合でも、できるだけ自由度が高いツール、または将来的なリプレースを前提に安価で乗り換えがしやすいツールを選ぶことで、現在の利便性を向上させ、将来への負債を最小限に抑えることが可能です。

さて、今回はコミュニケーションツールについてどのような観点で選定するのが望ましいかです。

もしも頻繁に取引先とやり取りを行う業種であれば、取引先や従業員層がよく使っているコミュニケーションツールを利用するのが良いでしょう。

例えばIT事業者やスタートアップ企業が中心であれば「Slack」が多いように思います。

小規模事業であれば対消費者向けの事業なら「LINE WORKS」、対法人向けの事業なら「Chatwork」などが向いているかもしれません。

大手企業では「Microsoft Teams」のシェアが高いでしょう。

特に取引先や従業員とのやり取りが頻繁ではない、あるいは重要ではないという場合には、拡張性とコストの観点で検討をしましょう。

事業構造として従業員数がそれほど増えない場合には、「Chatwork」が、従業員数が増えていくような場合には「Slack」が良いでしょう。

また、コミュニケーションツール以外の領域で、One DriveやOffice365を利用しているような場合では「Microsoft Teams」も選択肢として有望です。(ただし個人的にはOffice365よりもGoogle Workspaceをお薦めします)

Slackは上記のコミュニケーションツールの中では、最も高価である分、機能は充実しており、拡張性が高くとても便利です。ChatworkやMicrosoft TeamsはSlackと比較すると安価であるものの、組織や従業員数が増えると管理が煩雑になりがちで、機能なども限定的です。

従業員が増えても、チームを横断したコミュニケーションなどが求められる組織であれば「Slack」が最も良い選択肢だと考えます。

コミュニケーションやオートメーションに重きをおかないのであれば、費用対効果を見て「Chatwork」「Microsoft Teams」の使いやすいと感じたツールを選ぶという形で良いかと思います。

なお、2022年6月の国内アンケートだと「LINE WORKS 」「Microsoft Teams」「Chatwork」「Slack」の順に認知度が高いという結果が公表されています。

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